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温泉ひとり旅
第4回「湯河原温泉」
今回お世話になるのは湯河原温泉の老舗温泉旅館「伊藤屋」。島崎藤村ゆかりの宿として有名らしい。湯河原温泉は初めてだし、国登録有形文化財の宿だからチョー楽しみ。道程は第二東名の長泉沼津ICから伊豆縦貫道経由で約2時間の予定。旅館HPのアクセス案内によれば湯河原パークウェイという有料道路を使うルートが推奨されている。
天気は快晴、昼食をどこかでとるつもりで11時半に出発。朝方、第二東名でタンクローリー炎上とかいうニュースが流れていたので、多少影響があるかもと考えていたが全くの杞憂。12時半前には駿河湾SAに到着。昼時で駐車場はさすがに満車に近い。幸い海側に空きスペースを見つけて即駐車。伊豆半島が良く見える。海も青く穏やか。SA施設内は思ったほど混雑はない。一周ぐるりと店を覗いて、夕食のことを考えて結局定番のそばに決定。サクラエビそばを注文したけど、メニューの写真とあまりに違うエビの少なさよ。これでは悲しすぎるのでかき揚げを追加してよしとした。
食べ終わって13時。まだ早いけど、とりあえず出発。途中までは箱根方面と同じ道。上り坂で曲がりくねった道が続く。後続車にどんどん追い抜かれていく。2車線あるから煽られることなくゆっくり安全運転できる。あのトンネル事故以来、かなり安全運転になった。高速道路でもスピードをださなくなった・・・というより、怖くて出せなくなった感じ。目が悪くなっただけじゃなく、集中力の衰えもあるかも。疲れるのが早い。全部歳のせいか。我ながら悲しい。
箱根峠で熱海小田原方面への分岐道に入る。しばらく走ると湯河原パークウェイの料金所。結構昔からある道路らしいが通るのは初めて。有料道路だからいい景色と爽快なドライブを期待したが裏切られた。山の中を緩急混じった坂とカーブが続くだけ。路面もいいとは言い難い。有料区間が終わると交互通行がやっとなくらいに細くなった。意外にも道の両側には、別荘っぽい高級そうな屋敷が続く。やがて温泉旅館らしき建物がちらほら。道路も広くなってきた。そろそろ目的地が近いとナビが教えてくれた。 スピードを落としてそれらしき建物を探す。ほどなく伊藤屋の看板が目に入った。HPで見たとおりの門柱と石垣。植栽の手入れを行っているらしく玄関先にトラックが止まっている。時計を見るとまだ14時を少し過ぎたところ。とりあえず駐車場に車を止めて宿に電話。荷物だけ預かってもらい、近くの町営美術館にでも歩いて行こうとしたが今日(水曜)は休館日とのこと。代案で宿のおかみ(多分)から勧められたのは万葉公園。 公園までは歩いて2,3分。入口の説明書きによれば、万葉集の中で温泉が湧き出ている様を詠んだ和歌は湯河原温泉の一首のみだとか。それにちなんで万葉公園という名称になったんだそう。公園内には「湯河原惣湯」(写真は「玄関テラス」)というおしゃれな施設や渓流沿いに散策道がよく整備されている。小さいながら滝があり、清流とともに目と耳から心を癒してくれる。ところどころにデッキチェアまで用意してくれてあって暖かな日にのんびりするにはよさそうだ。そんなこんなで気づけばそろそろ15時。寒くもなってきた。早く宿の温泉に浸かりたい。そのとき思い出した。あっ、お酒買うの忘れた。しかしすでに宿の玄関。おかみさん(多分)が「おかえりなさい」と笑顔で出迎えてくれた。
つづく
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