2026/02/23

フォトギャラリー(2026.2. 19 - 21 天見温泉「南天苑」と養老「千歳楼」  その2 天見温泉 南天苑

 一日目 

辰野金吾設計の宿 天見温泉「南天苑」


 富田林寺内町の散策を終えて14時半。天見温泉「南天苑」に向かう。
 南天苑があるのは河内長野。富田林の隣の街だ。
 ちょっと道を間違えたが、概ね予定通り15時半ちょっと前に到着。
 よかったーッ(笑)



 さて、南天苑はあの辰野金吾の設計した宿として有名だ。
 ちなみに辰野金吾は東京駅や日銀本店など主に西洋建築を設計した日本を代表する建築家。和風建築は3例のみで希少。特に奈良ホテルが有名だが南天苑もその一つ。

 南天苑の現在までの歩みはちょっと複雑。
 元は堺に温浴施設「潮湯別館 家族湯」として辰野金吾が本館(大浴場)と一体的に設計したものらしい。


 ところが台風などに被災して本館も別館も倒壊。天見を温泉郷に仕立てる計画をした南海電鉄が倒壊した「潮湯別館」をこの地に温泉旅館として移築改修。「松虫花壇別館」の名で開業したがやがて戦争の影響で閉業。

 しばらくの空白期間ののち、現店主の先代が、辰野金吾の設計の建物であることなどは全く知らず譲り受けて開業したのが「南天苑」。ゆえに先代は古めかしい内装を部分的にリニューアルしてしまった。


 そうした経緯が判明したのは現店主と女将(二代目)が引き継いだ最近。幸いリニューアルは元の壁などを化粧板などで覆う簡易なものであったため、なんとか復元し、現在に至る。

 以上、なかなか大変な経歴を持つ建物なのである。

 南海電鉄が元家族風呂(複数の個室風呂)であったものを、旅館の客室に改修しているが、外観や躯体は辰野金吾の設計意匠が元に近い姿で復元されている。
 内装は元の意匠がどの程度残っているのか不明だが、風呂からの転用の事例としてそれはそれで面白そうだ。


南天苑 赤い橋を渡って玄関に向かう
早速チェックイン

仲居さんに案内されたのは1階「東雲」(左)
右が「六歌仙」
正面の暖簾の奥が共同洗面・トイレ・浴場
1階の「東雲」などにはトイレや洗面は
付いていないので近くてありがたい。

 「東雲」の部屋に一度入ったものの、「あれっ、六歌仙が第一希望じゃなかったっけ?」との我の問いに「お客さんは建築が趣味とのことだったので、数寄屋の意匠のイイ方の部屋にしました」との返事。

 気を利かせてくれたってわけだ。今回の予約は「お一人様用プラン」で部屋は指定できないことになっているのだが、一応、文化財が趣味なことと、できれば六歌仙か東雲が希望といったことを伝えていた。希望がかなわなくても文句は言えないのだ。

 ちなみに向かいの部屋「六歌仙」を見せてもらえるか聞いたところ、今ならOKとのこと。ということで、「六歌仙」をチラリと覗かせていただく。

六歌仙の床の間
広縁

 なるほど、ナットク。さっきちょっと見た「東雲」の方がいい感じだ。我の趣味を理解していただき感謝。では、仕切り直して「東雲」へ。



踏込みの装飾

次の間2畳

次の間の障子 
この向こうは廊下
実は廊下側に仕掛けがあるのだが
それは後のお楽しみ

室内をキョロキョロしてたら
若い仲居のお姉さんに
「お茶を淹れますから座ってください」
と窘められてしまった(笑)

仲居さんの口上が終わったら
キョロキョロ再開

本間6畳 いわゆる数寄屋風
広くはないが、広縁と次の間もあるので
狭さは感じない

庭に出られる広縁あり
なんと仕切られていて
プライベートガーデンなのだ。
うれしいサプライズ

角部屋だから開口部も2か所
でもこの窓の眺めは風呂の壁のみ

天井の一部は屋根裏化粧天井

どこを見ても、これが元家族風呂の個室とは思えないほどな造りだ。

とりあえず、「東雲」の観察終わり。

明るいうちに外に出て、外観の観察&撮影会だ。


右方向に移動


なかなかカッコいい構図

以下、反時計回りで右側面へ


昔の「潮湯別館」当時の写真に
近い特徴的な大屋根





赤い橋を渡って、、、

さらに裏手へ

本館裏口
写真は撮っていないが、
振り向いた方向に離れの「清流亭」がある

さらに右に進んで見上げた本館2階

さらに反時計回りに表側へ

正面玄関に戻る


玄関横の囲炉裏の部屋の格子窓

玄関の屋根裏

ここから館内探索に移行

まず囲炉裏の部屋

東雲の前を通り過ぎて右手に階段

上ってみる

2階廊下

廊下途中(真ん中)の階段
下りるとフロントへ
この壁(左)の装飾も引き継いだ当初は
化粧板で覆ってあったらしい

こっちは突き当たりの階段
竹を上手く使っている
これを下りて広間の前に出る

フロントに向かって進む
廊下・玄関の網代天井

以上で館内探索終了

東雲の部屋に戻る

東雲の広縁

天井は屋根裏化粧板天井

いい感じの広縁

窓を開けて、、、

庭に出てみる

塀に囲まれていて
この庭を完全に独占

2階の部屋が見えるってことは
向こうからも見えるってことだけどね

寒いので部屋に戻る


 時刻は16時半。そろそろ温泉行こうかな。次の間で浴衣に着替えていざ、、、

 スマホも持って次の間から本間をパシャリ

意味なく床間もパシャリ

廊下へ出て暖簾をくぐって男湯へ

脱衣所の掲示


やったー♪

独泉‼

ポカポカになったところで東雲に戻り

一服

来る途中のセブンに寄ったが
お気に入りビールがなくて
缶チューハイに変更

 チューハイ飲んでのんびりしていると、若い男のスタッフが来て、空いている2階の部屋を案内してくれるそう。実は、チェックインのときにお願いしていたのだ。

 まずは「登鯉」。



和室8畳、トイレ・洗面なし

やはり2階の部屋は高欄がイイ感じ

 本当は2階の8畳くらいでトイレ洗面付きの部屋が良かったんだけど、一人で泊る場合でも2人として予約(2人分の料金)が必要になるそう。さすがに料理代が無駄になるのでやめた次第。
 でも、期待していなかった「東雲」がイイ部屋だったので結果オーライだ。


次は「花櫓」。
 この部屋だけはお一人様でも一人分の(東雲と同じ)料金で泊れる。なぜなら本間4.5畳。とっても狭いのだ。角部屋で開放感はあるから、意外に快適かもだけど。


続いて「四方山」。
 この部屋は本間12畳と次の間4.5畳。広縁もある。トイレ・洗面付き。角部屋で眺めも良く悪くはない部屋だけど、意匠が淡泊なので広さが際立つ。広間って感じの部屋だ。

 ちなみに、これまでの経験で、本間10畳くらいの部屋(次の間と合わせて16畳とか)なら一人でも落ち付ける部屋が多かった。
 さすがにこの部屋は本間だけで12畳。しかも広縁と仕切れないので見た目的にはなんと15畳の広さ。造作(意匠)もあまりないようだから、ちょっと広すぎで退屈かも。





 8畳くらいでトイレ洗面付きの部屋はお客さんがいて見学できなかった。(残念)

 以上、2階の部屋見学終了。ありがとうございました。

 なお翌朝、女将さんが1階の一番人気の部屋「泉灘」を案内してくれた。
 その件はまた別途。

 さて、時刻は17時半を回ったところ。そろそろ薄暮の時間。再度外に出て外観を楽しむことにする。


反時計回りで









橋を渡って時計回りで戻る

ここは広間
明日の朝食はここで食べる。楽しみ。



以上、薄暮の散策終わり。

もうすぐ18時。部屋に戻って夕食だ。
夕食は部屋食なのだ。

基本会席料理

口頭で説明するのでお品書きはないんだそう。



ローカル発泡酒なる「楠木正成エール」
をいただいた

杉の成分が入っている

確かにそんな感じの独特な風味
悪くない(お土産に買ったくらいだ)


次に地酒「金剛雪」 にごり酒だ

にごり酒って、甘いのが多い印象だが
これは甘くない。
ちょうど食前酒がこれだったので、
躊躇なくオーダー


陶板焼き

「これ何だろう?」忘れた

他にも料理あったハズだけど
写真撮ってないので不明。
そして、いつの間にかデザート

右のグラスは芋焼酎(多分)


完食。
満腹。満足。ごちそうさまでした。

 しばらくすると、若いお兄さんとおねえさんの二人組が布団を敷きに来てくれた。時刻は19時半。

 まだ大分早い。とりあえずもう一度風呂だ。風呂は今回も独泉。

 風呂から部屋の前に戻ってきて、大事なことを思い出した。
 廊下のコレだ。東雲の次の間の障子の廊下側には、こんな丸窓の装飾が隠れているのだ。通常は廊下側の障子を閉めて丸窓を隠しているから、知らなければ気づかない。



障子を閉めて、丸窓を隠して部屋に入る。



 iPadでnote読んだり、ゲームしていると既に21時半。朝早かったから眠くなってきた。
道に迷ったりで疲労もある。

 ということで、布団に横になる。すると障子欄間が目に入り何故か気になる。起き上がって、広縁側と次の間側の欄間を開閉して記録撮影。



 撮り終えて障子・襖を全部閉めて、これで気掛かりなし。ちなみに暖房はエアコン1台のみ。狭いからそれで充分暖かだ。iPadでアニメ見ながら、おやすみなさい。


 以上、温泉ひとり旅にて











フォトギャラリー(2026.2. 19 - 21 天見温泉「南天苑」と養老「千歳楼」  その2 天見温泉 南天苑

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