2026/02/27

温泉ひとりたび日記 第13回 「天見温泉 南天苑」2026.2. 19 - 20 (前編)

  こんにちは。ナッツとココです。

 今回の旅は歴宿(文化財の宿)の2連泊。一泊目は大阪 河内長野の天見温泉「南天苑」。二泊目は岐阜養老の「千歳楼」。

 まあ、大阪まで行くんじゃ、一泊だと労力も交通費も勿体ないからね。

 そんなわけで、初めての試みとして「南天苑」と「千歳楼」の歴泊日記を分けて報告することにしたみたい。

 今後も連泊する機会が増えそうだから、歴宿の数のカウントとか、その方がわかりやすいしね。うん、そういうことみたい。

 歴宿は全国に沢山あって、新しく登録されるところもある。月1で一つの歴宿ペースだと制覇はいつになるか分からないからね。

 で、今回は宿に行く前に大阪の富田林に寄ったみたいなんだけど、行くまでが「迷い道クネクネ~♬(渡辺真知子)」で大変だったみたい。

 それでは、とにかく、ご主人の日記を読んでみよう💗

 * * *    * * *  


大阪 天見温泉 「南天苑」(前編)
~往路の寄り道 富田林 寺内町散策~


 今回のひとり旅は歴宿2連泊を決行。一泊目は大阪の天見温泉「南天苑」。翌日、二泊目は岐阜養老の「千歳楼」。昨年高野山に行った時も2連泊したが、やはりそれなりの長距離遠征だと2連泊以上するのが何かと合理的だ。

 第13回(今回)の日記では「南天苑」。「千歳楼」については第14回で記すことにする。

 では、まず「南天苑」から。
 

 文化財データベース(文化庁)によると設計は辰野片岡事務所になっている。そう、東京駅や日銀本店などを設計した、あの辰野金吾が設計した建物なのだ。

 この「南天苑」はもともとこの天見温泉の地にあったのではなく、移築されたものであるが、その経緯が興味深い。この話は後ほど詳しく記したい。

 さて、静岡から南天苑まではグーグルマップによると、距離340km、所要時間は5時間弱。昼休憩などを含めて6時間強といったところ。

 なかなかの距離である。宿への直行も考えたが、何かの記事で富田林の寺内町(じないまち)のことを知った。寺内町は「重要伝統的建造物群保存地区」になっていて面白そう。しかも観光地化されてないらしくて、そこもまた良さげ。

 静岡から富田林までは最速で4時間強。そこから南天苑へは40分くらいの距離だから、トータルの運転時間はほぼ同じだ。ってことで、寄り道してから宿に向かうことに決定。

本当は水色のルートで行く予定が
青のルートになってしまった。
高速代が結構違うことに後から
気付いたけど遅かりし(トホホ)

 さて、当日。天気は快晴。早起きして主夫業の洗濯(洗濯機回して干すだけだけど)を済ませ準備完了。

 我が家玄関から愛車「流星号」まで100m余は歩き。冬の2泊だから荷物がちょっと重いけど、ちょうどいいウォームアップだ。

 昨日の内に洗車とナビの目的地設定は済ましてある。流星号ナビで寺内町が設定できたのでお任せだ。新参のナビもバックアップ準備よし。時刻は7時15分。出発進行だ。

新東名で順調 時刻8:30
まずは長篠設楽原でトイレ休憩

ちょっと早いけどお腹が空いたので
刈谷PAで栄養補給 時刻9:20

「大きつね きしめん」を所望


メニューの「大」とは大盛の大ではなく、
揚げが大きいよの意味だった
揚げは甘めでシンプルな味

ごちそうさまでした。

 ここまではよかった。ところがこの先、四日市JCTでやらかしてしまった。左車線で名阪国道(名古屋・伊勢)ルートに入るべきところ、そのまま本線の新名神(京都・大阪)を直進してしまったのだ。

 なにゆえそんなことに。実は流星号ナビが指示したからである。前に高野山に行った時と同じルートのハズなので、一瞬「えッ、伊勢方面に行くんじゃなかったっけ」思ったけど、そのまま進んでしまった。

 しかも、しばらくして流星号ナビから道路が消えちゃったのである。そんなに新しい道じゃないはずなのに⁉  「オイ、どうした流星号。しっかりしてくれ!」新参ナビはリルートに時間がかかるため、こういう咄嗟のとき当てにならない。当然、焦ったのである。

 とりあえず進行方向を確認しなければいけないのだが、高速道路だから止まるに止まれない。このまま進むのは怖い。やむなく最初のICで下りて確認だ。菰野ICだった(多分)。四日市JCTに戻った方がよかったかもだが、新参ナビの案内で元の新名神ルートで行くことに。

 どっと疲れて、最初の鈴鹿SAで休憩。コーヒーが美味い。

鈴鹿SA 時刻10:20

 それで終わらなかった。この先の道でも同じようなことをやらかしてしまった。あろうことか、分岐でICを下りてしまったのである。もうどこのICだったか覚えてない。

 その場でUターンできなかったので、しばらく走ってから戻ってなんとかなった(笑)。
 その後は恐る恐る走りながら予定していた羽曳野ICで高速を下りることができた。IC出口の渋滞を抜けて富田林の寺内町に到着したのは13時前。

 ところが駐車場が見つからない。近くに市営駐車場があるはずなのだが。キョロキョロしながら周りを2周くらい。約10分。

 途中で、歩いていたオバちゃんに聞いたけど知らないらしい。でも親切な人で、一緒に悩み始めてしまった。さすがに知らないんじゃ悩んでもらってもシャアナイ。お礼を言って先を進んでみる。

 前方にオジちゃん。すぐそこを曲がればあるよって教えてくれた。で、やっと市営駐車場に到着。ホッ!時刻はちょうど13時。最初の予定では12時30分ころまでに着く想定だったから、タイムロスは意外に少なくて済んだってことだ(笑)。

 さてと、寺内町散策だ。 寺内町は「重要伝統的建造物群保存地区」。でも観光地化されてなくて人もまばら。寺内町センターってところで散策マップをもらおうとしたけど、わかりやすいのがなかった。下の解説つきマップは「旧杉山家住宅」の見学の際にもらったもの。




 寺内町のうち一番の見どころは国重要文化財「旧杉山家住宅」。まずは入らずに街並み・家回りを確認。

左手が旧杉山家


忍び返し

杉山家の御令嬢で有名な歌人なんだそう

重厚な構え

杉山家は造り酒屋として
成功した家らしい

右手奥が旧杉山家、左は上野家
(保育園側から)

同上

同上

 それでは、「旧杉山家住宅」に入って右手のシモミセ(図参照)で見学料を払って、案内図をいただく。


見どころ多そう

 文化庁の文化財データベースでは以下の通り説明されている。
 「富田林寺内町の古い町家は農家に類似した平面構成をもつことを一つの特色としているが、旧杉山家住宅はその中でも最も古い遺構であり、さらに江戸時代中期の拡張によって大規模商家に整い、座敷部も美麗で、質的にもすぐれた町家建築として貴重である。」

 では見学スタート。

まず土間からコウシノマに上がる

格子の窓がキレイ
確かに「格子の間」と呼ぶにふさわしい

コウシノマから土間を振り向くとこんな感じ
奥に見えているのがカマヤ
太い梁は壁の外にまで突き出ている
(後から確認した)

隣のミセオク ヘ
右はブツマ

ブツマ
黄金色 豪華!

ミセオクの道路側格子窓

ミセオク 欄間


ミセオクからブツマ

ミセオク等の縁側ノ屋根裏化粧天井

イイ感じだ

オオドコノマから外側

オオドコノマ これまた絢爛
絵は狩野派だそう



この先は茶室(多分)

ミセオクからオオドコノマ

オオドコノマからミセオク側の襖
ここから先の部屋の襖は全部豪華の一言

ザシキ
床の間も光ってる

ザシキ
今でもピカピカしてるくらい
だから当時の輝きはいかばかりか

ザシキの欄間
菊の意匠らしい

とっても凝ってる
欄間の透かしが影絵みたいでキレイ
向こう側はオクザシキ

こういう感じスキ

茶室


オクザシキからの欄間

オクザシキ
この部屋は家人用だからシック
落ち着く

戻ってザシキからの欄間

オクザシキの書院
組子の陰影がイイ

単なる装飾なのか
実用なのか不明

オクザシキの縁側

オクザシキから見た土蔵

図によると、これが酒蔵⁉

カワヤ(便器)




2階への螺旋階段

天井が曲線(頭をぶつけないためかな)

螺旋階段の裏側にも階段がある

こっちは普通の梯子階段

螺旋階段と梯子階段の
位置関係が面白い

螺旋階段を上がってみる

2階から下を見るとこんな感じ

2階窓から見える瓦


2階の天井

とっても高い

これだけ2階を高く作って、
風通し良ければ夏でも涼しいかも

梯子階段で1階を見下ろす

2階のこっちは資料展示


2階窓から
正面(やや左の軒下)に見える太い丸太は
最初に見たカマヤの梁 
壁を貫いて出ているのだ

1階に戻って螺旋階段の天井

螺旋階段を見上げる


土間に下りて天井を見上げる

カマヤ

これはカマヤの天井

カマヤから見るとダイドコ側はこんな感じ

ダイドコ側の土間の天井

裏口から外へ

裏庭からの外観
左の屋根下楕円の小窓は
虫籠窓(むしこまど)というらしい

土蔵側から


土蔵の中は資料展示
酒蔵は公開されていなかった

茶室

茶室の天井

茶室・オオドコノマの外側
上に鬼瓦が見える

左が見切れているけど
本当は4層の大屋根
右端に鬼瓦


一応、4層見える


煙出しと虫籠窓
たしかに虫かごに見えなくもない

裏庭から中に戻り
旧杉山家探索終了

 さすが重要文化財。見どころ沢山で随分時間を費やした。さて、寺内町にはもうひとつ重要文化財がある。「興正寺別院」だ。マップを見ながら進む。

こっちも街並みがキレイ

右は仲村家


これは木口家

向こうに見えるのが目的の寺
右は橋本家

もう一回 木口家

これも木口家

道を折れて「興正寺別院」に向かう

 興正寺別院は「本堂」「対面所」「鐘楼」「鼓楼」「山門」「御成門」がそれぞれ重要文化財に指定されている。
 以下に文化財データベースから解説を引用させていただく。

 「富田林興正寺別院は,重要伝統的建造物群保存地区である富田林市富田林寺内町の中央に境内を構える真宗寺院である。
 本堂は,寛永15年(1638)の建立で,近畿地方における最古級の真宗本堂である。古式な平面や構造と江戸時代初期の装飾細部を兼備しており,初期の真宗本堂の成立過程を知る上で価値がある。
 本堂北に対面所,境内東南には鐘楼,東北に鼓楼が建ち,山門と御成門を開く。
 富田林興正寺別院は,本堂や対面所を中心に江戸時代末期に整えられた境内が良好に維持されており,富田林寺内町の歴史的景観に欠くことのできない存在として貴重である。」

鐘 楼

山 門 
「令和の大修復」とのことで
閉まっていて拝観不可(残念)

鼓 楼

本 堂 
右にチラリと見えているのが対面所(多分)


以上、興正寺別院

 この先の「中内眼科」の建物が登録有形文化財で、まだ現役なんだそう。なので行ってみる。

これは田守家

これも田守家
右向こうに中内眼科の広告塔が見える

中内眼科(登録有形文化財)

 お馴染みの文化財データベースの解説を以下に引用する。
 「富田林重伝建地区に近い堺町筋の角地に建つ。当初,国分銀行の本社屋として建設。RC造3階建で,隅部に玄関を設ける。1階壁面に大型の半円アーチ窓,2階に半円錐窓台付の上げ下げ窓を配す。町屋建築が多いこの地域で,近代的景観を際だたせている。」


 なるほど、元は銀行だったんだね。そういわれてみれば確かに銀行っぽい重厚な建物だ。その建物を眼科の先生が手に入れたってことかな。スゴイですねー。ウラヤマシイ!

リッパ‼

元来た道を戻りながらパシャリ

これはさっきの仲村家
板が大分傷んできている
保存修復が大変なんだろうね

これも仲村家

杉山家の向かいの
「寺内町センター」内の鬼瓦の展示

 反対側の区域にも街並みが広がっているのだが、今回はこれで十分。杉山家じっくり見過ぎた(笑)。
 それにしても静かな街並みだ。散策中、車も人も2,3しか合わなかった。イイ散策だった。満足。

 駐車場に戻って時刻は14時半。宿に向かうにはちょうどいい時間。
 さあ、天見温泉。辰野金吾の設計の宿「南天苑」だーッ‼

つづく


 **   **   **


 ご主人、相変わらず道迷ってるねー。今回はほとんどルートの予習していかなかったからね。高野山のときと同じコースって安心しちゃったからね。油断だね。反省だね。猛省しなきゃだよ。まぁ、なんとか目的地に無事到着しているからいいんだけど💕 このあとも気をつけなきゃね💓


👀画像の引用は本文記載の通り
その他の画像は滞在時に撮影




温泉ひとりたび日記 第13回 「天見温泉 南天苑」2026.2. 19 - 20 (前編)

  こんにちは。ナッツとココです。  今回の旅は 歴宿(文化財の宿)の2連泊 。一泊目は大阪 河内長野の天見温泉「南天苑」。二泊目は岐阜養老の「千歳楼」。  まあ、大阪まで行くんじゃ、一泊だと労力も交通費も勿体ないからね。  そんなわけで、初めての試みとして「南天苑」と「千歳楼」...