こんにちは。ナッツとココです。今回も奥方様との粟津温泉 北陸最古の宿「法師」のつづきだよ。多分今回で完結。 夕食の料理も、お酒も満喫。理想的な早寝早起き。快食快眠で朝から快調みたいだね💕
残るは朝風呂と朝食。さらに帰りの寄り道。30年ぶりの二人旅。 ケンカしないで楽しんでね、ご主人💞
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温泉ふたり旅
粟津温泉(後編)
今回も独泉を期待したが先客が数人。早朝とは言え、もう6時近い。まあそうだよね。
浴槽は独り占めならずとも十分すぎる広さ。やっぱり朝一で入る風呂はいい。眠っていた身体が徐々に目を覚ましていくような感じだ。
最近の定番のハマショー(浜田省吾)をメドレーで数曲、小声で熱唱し終えたところで露天へ。
露天には先客が一人。浴槽中央に中腰で打たせ湯をしていたが気を使ってか中断して浸かりなおしてくれた。日本人の美徳か。心の中で「恐縮です」と感謝申し上げた。
広い風呂もいいが、こじんまりとしていても露天の開放感は別格。
見上げれば青空。早朝の空気は涼しく、顔に当たるそよ風が気持ちいい。先客がいなかったら、浅いところで寝湯を試みたいところ。しばらく経ったが、先客は湯船に入ったり、出たりを繰り返している。出ていく様子はない。しゃあない、寝湯は断念。
折角だから昨日入っていないサウナに行こう。露天から上がって内湯に向かう途中で振り返ると先客は打たせ湯を再開している。そういうことか。心の中で「お待たせしました」と申し上げた。
サウナは特別な特徴はなく普通の造り。他に客はなく独占。よく覚えていないが習慣で2曲くらい歌ったような。
サウナは頑張り過ぎないのが肝心。数分汗を流して終了。昨日の最初の一歩の冷たさを思い出して水風呂はパス。仕上げはシャワーだけにしておいた。
朝風呂を満喫して部屋に戻る。奥方は起きていて、コーヒーを淹れていた。いい香りだ。コーヒーは出来上がっているようだが、奥方は身支度をしていてまだ飲む気配がない。飲みたそうな気配を察知したのか、「それ、飲んでいいよ」との女神のような声。さっそくいただく。うまい。宿のカプセル式コーヒーマシン。いい仕事してる。
時刻は7時ちょっと過ぎたところ。朝食は8時だからまだ時間がある。ベッドルームの窓を開けると朝からサギ集団が賑やかだ。「散歩がてらちょっと見に行って来る」と奥方に告げ、昨夕と同じように総湯の方へ。
早朝で周りが静かということもあるが、鳴き声が一段と大きく聞こえる。動きもせわしく、昨日より上空を飛んでいる数も多い感じ。写真だけでなく、ビデオも撮ってみた。
サギ集団に気を取られていて忘れていたが「あわづ温泉 総湯」の建物も趣があっていい感じだ。
部屋に戻ってiPadで帰りの寄り道(観光)を検索。いくつかのサイトをサーフィンして、結局宿のHPでも紹介している「大王寺」と「ハニべ巌窟院」に仮決定。
そろそろ8時。朝食の時間。奥方も準備よさそう。食事処は昨日と同じ「泰澄」。 案内してくれたのも同じ仲居さん。笑顔がさわやか。
暖簾をくぐるとテーブルには料理が並べられている。添えられたイラスト通りだ。
焼き魚は小さいけどノドグロと笹カレイの開き。贅沢。味噌汁も鍋で温かい。
その他の小鉢も食欲をそそる。自分はもちろん、奥方も3杯おかわり。ついに用意してくれたお櫃のごはんを二人で食べきってしまった。 完食。ごちそうさまでした。
帰る途中でフロントに寄って支払いを済ましておく。部屋に戻って、帰りの寄り道を奥方に提案。OKの返事。帰宅時間を考慮してチェックアウトを9時にする。ならば、ぼちぼち帰り支度。ほどなく奥方も帰る準備完了。支払いは済んでいるからフロントも鍵を返すだけ。お世話になりました。
駐車場に近づくとサギ集団が相変わらず喧しい。車に乗り込んで「大王寺」の所在地を入力。HPによると宿の近くのはずだ。ナビの案内で発信。何のことはない通りを2本ほど挟んだだけ。すぐに到着。ところが車を止めるところがない。困った。しゃあない。宿の駐車場に戻って徒歩で出直すか。すでに狭い路地に車の頭を入れてしまっている。Uターンは不可だ。バックしかない。
”ドシン” あっ! やってもうた‼ バックモニタもセンサーもあるのに。相手は大王寺の石柱の台座(コンクリ―ト)様。幸い台座には傷跡ひとつなさそう。よかった。台座様の出っ張りは死角だった。当方の車のバンパーも気づかない程度の跡。神の御加護か。奥方は笑ってる。まあ、しゃあない。
宿の駐車場に車を止めて、再スタート。歩いていくと参道ではなさそうだが寺の境内まで最短っぽいルート発見。暑いので可能な限り楽な方がいい。それでも境内までの坂道はそれなりに。駐車場からのんびり歩いて10分とかからず大王寺の境内に到着。
大王寺は泰澄大師が粟津温泉を開いたことに由来する寺とのこと。いわば粟津温泉の守り神。そう考えると境内周りや参道の石段に雑草が茂り始めているのは残念。でも、この時期だからしゃあないか。
石柱にぶつけたお詫びも兼ねて参拝。もちろんお賽銭も。帰りは本来の参道の石段を下って件の石柱へ。振り返って見上げると草木が生い茂った山寺の風情。むしろ、それはそれで悪くないかも。
10分ほど走ったところで、「こまつ木場潟」なる道の駅の標識発見。奥方が寄りたそうな素振り。御意。
駐車場も店内もなかなかの人混み。多くは地元の人たちの様子。ってことはいいものを売ってる店ってことだ。珍しい野菜などを少し購入。
ハニべまではそこから20分程度。途中ナビの案内で山道に入りかけたところ、奥方から「『この先ハニべではありません』って書いてあるよ」との指摘。確かにその旨の小さな看板。しゃあない。来た道を少し戻って、見当をつけた方向に車を走らすこと数分。ハニべ巌窟院のシンボル、仏像発見。「ハニべ前」なるバス停もある。位置関係から推測するに、ナビが案内したのはどうやら関係者専用の裏口と思われる。
駐車場で車を降りて、正面から見る仏像は正に大仏様。大きい。肩から上の像だけど高さ15m。なんと鎌倉の大仏様(13.35m)より高いではないか。
入口で入場料一人800円也を払って入場。小高い山(丘)を登った先の洞窟が地獄めぐりになっているそう。途中にも水子供養や神仏にまつわる像がいたるところに配置されている。
洞窟の手前に朽ちたような家屋。アトリエだったのかも。さらに進んで洞窟入り口には二体の仁王像。なかなかの迫力。穴の中からの冷気が気持ちいい。天然クーラーだ。洞窟は意外と広く、ぐるりと一周するとかなりの延長。洞窟を出て山頂には釈迦涅槃像もあるらしいが、年配者にはお勧めしないコースらしいので忠告に従った。
展示されている像は仏像以外にも多様。閻魔様や血の池地獄などの鬼もいて、なるほど、ちゃんと地獄めぐりにもなっている。
リーフレットにもあるとおり、彫塑家だった初代及び二代目の院長の作品を石切り場の跡(洞窟)を利用して展示して(祀って)いるとのこと。
あとから駐車場の説明書で知ったことだが、このハニべ巌窟院は日本遺産(小松 石の物語)の構成施設であるそう。
また、近くには同じく日本遺産になっている石切り場跡や神社もあるらしい。ならば、ちょっと見ていきたい。奥方も異存なさそう。その前に、駐車場の売店でアイス最中シェアして一休み。来た時には我が車含めて2台しかなかったが、駐車場の車が随分増えている。土曜日の昼前だからね。そのくらいのお客さんがなきゃね。
アイスを食べ終えて、日本遺産の案内表示に従い進む。最初に「若宮八幡神社」。鳥居や石馬など地元石材の石造物が多く奉納されているらしい。
続いて石切り場に行きたいのだが、案内が不明。やむなく目に入った地元の方に尋ねるも、聞いたことはあるという程度。多分あのあたりという不安な案内を頼りにキョロキョロ。なんとか見つけました。日本遺産の看板。草がかかって日の丸が見えないけど「石切場跡」の表示はしっかりと読める。
でも一般家屋の裏の土手。手前は畑。入り口がない。これがそうなのか。本当にこれか。近くで草取りをしていた方に尋ねると、多分だが、そうらしい。草に覆われた格子のコンクリートブロックしか見えない。おそらく崩落防止のブロックだろう。 しゃあない。暑いし、ここまでにしよう。奥方が意外にも文句ひとつ言わないのが不思議だが、機嫌が悪くなければそれが一番。
さて、後は帰るだけ。小松ICから高速に乗ってひたすら走る。朝たくさん食べたから腹は減ってない。奥方もその様。昼食はスキップだ。でもお土産とトイレ休憩はマスト。
南条SAで羽二重餅や焼きサバ寿司などお土産沢山ゲット。ついでに奥方ご機嫌で運転交代。養老SAでトイレ休憩して運転再交代。最後に給油を兼ねて岡崎SA。道中用のカップコーヒー(モカ)を仕入れて我が家に17時着。ケンカもなく30年ぶりの二人旅、無事に完(笑)。
(完)
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今回お世話になった宿「法師」でも、能登半島沖地震で被害を受けた施設の改修工事をこの夏から始めるそう。ニュースでは能登の復興が遅れているとも聞く。この場を借りて被災された方々へ謹んでお見舞い申し上げるとともに早期の復興を祈念する。
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ナッツとココです。
30年ぶりの二人旅。今回で日記も無事に完結。奥方様もご主人もそれぞれに満足した旅になったようでよかったね💞
奥方様との二人旅はしばらくなさそうだけど、次は息子さんと二人旅なんだよね。
なんと国指定の重要文化財の宿「箱根 萬翆楼福住」。
泊まれる重要文化財って他には東京の「ステーションホテル」だけなんだって。
それは楽しみだね。息子さんとサシで飲むのもね💓