2025/03/30

カメキチのこと

 こんにちは。ナッツとココだよ。今回は以前にちょっとだけ紹介したカメキチの話だよ。カメキチはミシシッピアカミミガメで20歳のメス♀。さっきご主人が測ってみたら、甲羅(背甲)の縦の長さは約23cm、横は約18cm。手足を伸ばすと30cm以上。体重は約2.2㎏。なかなか重量級だね。

 部屋の中で暮らしているから冬眠はしないんだけど、毎年11月下旬頃から餌を食べなくなる。たまに部屋の中を散歩するけど、ほとんど寝てることが多くなる。それが数日前からご主人に餌を催促するようになってきたんだ。春ってことなんだよね。

 これからの季節はカメキチの水槽管理がご主人の日課に加わるね。僕らの世話がなくなったから、カメキチがご主人を独占だね。よかったね、カメキチ💕 

 水替えのときの水槽はかなり重いからギックリ腰に気をつけてね、ご主人💘


   ※      ※      ※   

 退職して以降、最初の1年目はよぼよぼのナッツとココ優先だったが、今はもう世話しているはカメキチだけになった。ダイニングの椅子に座って手を伸ばせば届くくらいにカメキチの水槽がある。テーブルに離着席の度、自然と水槽に目が行く。カメキチからもこっちがよく見えるだろう。よく目が合う。すると頭を伸ばして寄ってくる。今では頭や口元を指で撫でても目を閉じるだけ。気持ちよさそうにも見える。

 手足を伸ばして、空飛ぶポーズのときはリラックスしているらしいが、最近は触っても伸ばしたままの時が多くなった。それでもビックリしたときはスッと頭と手足をひっこめる。水の中の時は鼻からプクプクとちっちゃな泡を出しながら。本来が臆病な生き物だから当たり前だろうけど。触られたくないとき(多分)は手で頭を搔くような、ヤメテの仕草をする。お腹いっぱいのときの仕草ともちょっと違う。それもまたカワイイ。

 来たばかりのころは、カメキチはとってもちっちゃかった。見た目はちっちゃくてカワイイようだが、実際は凶暴。目の前の動くものは全部エサか敵と思っているようだ。エサやりのときは指に向かってよく嚙みつきにきた。実際に嚙まれたことはないが、昔、ある程度大きくなったころ、試しに割り箸をいれたらバリバリやったことがあった。指だったらやばいことになっていたかも。

 ネットの情報を読むと、カメキチに限ったことではなく、若いころは本能でそういうものらしい。今ではすっかり穏やかな性格になった。よかった、よかった。

 カメキチの寿命は平均で40年くらいらしい。まだ半分。これからもよろしくな、カメキチ!

 以下、カメキチの日常を紹介する。


カメキチの家(水槽と陸地)

 カメキチの家はいわゆる衣装ケースの水槽。今使っているサイズ(内側上部)はW39cm×L58cm×D30cm。小ちゃい頃は見栄えの良いガラスの水槽だったけど、10年くらい前から衣装ケース。大きくなっちゃうとガラスやアクリルの水槽は扱いにくくて水替えなどの管理に難儀する。なにせ以前はナッツとココがいたし、ショコラ(ウサギ)もいた。そっちの世話で手いっぱい。カメキチには悪いが一番後回し。そこで軽くて管理が楽なプラ製衣装ケース登場となる。なんたって安価なのがいい。

 半透明の衣装ケースに陸地用の扁平な植木鉢を裏返して置く。深さ10cm弱(植木鉢がちょうど潜らないくらい)の水を入れて出来上がり。衣装ケースにも植木鉢にも何の細工もせず、買ってきたまま。鉢の底に丸い穴が二つ開いていて、カメキチはそこに手(爪)をかけて、ジタバタ、ガリガリとやりながら上手に上る。体重2㎏以上もありながら、1日に何回も登ったり下りたりを繰り返している。ほかにすることがないとはいえ、なかなかの頑張り屋だ。


水槽の水替え

 水槽の中には陸用の植木鉢だけ。ポンプとかフィルターなんてものはない。シンプルに水槽(水)が汚れてきたら洗って水を入れ替える。管理はそれだけ。

 冬の間は餌を食べないから、排泄物もなく水も1週間に1、2回くらいの交換で楽。ただ、水槽やカメキチの甲羅に緑色のコケやヌメリが付くのでブラシでゴシゴシは必要。冬以外はそれなりの頻度で水替え。特に夏は朝と夕の2回しないと、あっという間に水が黒く濁り、臭気を漂わすことになる。ウンチやエサの食べ残しが水に溶ける前に掬い取るのも水替えの回数をできるだけ少なくするためには重要な仕事。

 カメキチの水槽はダイニングの掃出し窓の横が定位置。そこなら段差はあるが、室外の水道・ガーデンパン(水受け)までは数歩の距離。とは言え、衣装ケースに深さ10cm程度の水(約20リットル)をいれると重さは20㎏。腰に負担をかけず(ぎっくり腰に注意)持ちあげるには膝を利用したちょっとしたコツが必要。なお、冬の水替えは水道そのままだと冷たいので、若干のお湯を足すサービスをしてカメキチに喜んでもらっている(多分)。


カメキチの餌

 カメキチはよく食べる。「特大粒」を数十粒。バリバリと。通常は1日1回数分で食べきれる量ということだが、夏場は朝夕2回催促することがよくある。エサの種類はいろいろ試したが最近はずっとこれ(左の写真)。

 お腹が減ったときや外に出たいときはこちらの姿をみつけると水槽をガリガリし始める。水槽を覗くと目が合い、さらに訴えかけてくる。ちなみに、お腹がいっぱいになってくると、手で口を拭うようなカワイイ仕草をするのでわかる。


室内散歩

 水槽をガリガリやるときはお腹へったか、外へ出してのサイン。餌をたべないのであれば、散歩したいということ。冬の場合はほぼそう。毎回は水槽から出さないけど、たまには部屋の中を散歩。意外に早い動きをする。先日出してあげたら、背中の甲羅とお腹が数枚脱皮。痒かったのかも。

 下の写真左が背中の脱皮片、右は腹部の脱皮片。見た目も感触も薄いプラスチックのようでパリパリ。背中や腹部の甲羅はパズルのように組み合わさっているので、こんな風に一枚一枚別々に剥がれる。

    

 以前に室外(砂利の上)で散歩させたら、後ろ足で穴を掘り始めたので即中止。タマゴを産みたくなったのかもしれない。ちなみにカメキチは年に数回タマゴを産む。夜のうちに産むことが多く、朝気づくと水槽の水が白く濁っていて、それっぽい生臭さ。そう、自分で産んで自分で食べちゃうのである。トホホなのである。


甲羅干し

 通常の甲羅干しは自分で植木鉢の上に上がって勝手にやっている。

 冬以外は室外のガーデンパンの中で水を張らずに強制的に甲羅干し。時間は日差しの強さで調整。

 その後はガーデンパンに水を満たして自由遊泳。いつもの水槽より水深があるので潜水ができる。ただし夏場は水温上昇で熱中症になってしまうので要注意。


   カメキチの暮らしは上記の通り。今のところカメキチは元気だし、既に20歳でもある。ネットで見る限り同じような環境で問題なく育てている人も多いようだ。しかし、カメキチが快適に過ごすためにはいろいろ改善点があるのは確かそう。エサのやり方(肥満対策など)や、水槽の環境(温度管理など)はカメキチの様子を見ながらやろうと思う。


                     


2025/03/27

温泉ひとりたび日記 第5回「江の島」2025.3.17-18 (後編)

 

   こんにちは。ナッツとココです。今回は江の島へ行ってきた旅日記の続きだよ。夕食を終えて、いよいよ岩本楼のローマ風呂に入れるみたいだね。お酒を自制できたからゆっくり入れるね、ご主人💕 


フォトギャラリーと合わせて読んでね。

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 いざローマ風呂へ。待たされた分期待が高まり早足に。風呂入口の扉を開ける。脱衣場には誰もいない。先客の履物や衣類もない。もしかして、、、。時間が限定されているから貸し切り状態では入れないだろうなと思っていたけど、これはラッキーかも。

 脱衣場と浴室の間は大きなステンドガラスがはめ込まれた扉。図柄はクジャクだろうか。色鮮やかだ。登録有形文化財を証するプレートも誇らしげに展示されている。

 ゆっくりとステンドガラスの扉から浴室へ。いよいよローマ風呂とご対面。宿のサイトで何度も見ているがやはり実物は違う。なんとも凝った造り。説明によれば、昭和初期に当時の主が伊豆や熱海の温泉に負けじと、誘客できるよう趣向を凝らして作ったのだそう。ローマ風呂という名称は特に根拠はなく、単に洋風に「それっぽく」付けたそう。微笑ましい話だ。 

 浴槽は半円形で水色のタイルのモザイク貼り。聖堂風の天井のドームや木調の窓枠とよくマッチしている。浴室は洗い場も含めて広くはないが、それが返って一体感をだしている。絶妙なバランスだ。

 しばらく経つがまだ誰も入ってこない。ステージのようにも見える浴室を独占。ここはもう歌わない手はない。ほどよくエコーが効いて、オペラ歌手にでもなった気分。調子に乗ってやや高めの声で5,6曲を熱唱。満足。扉のクジャクは入ってきた時とは反対向きで、脱衣場の照明が赤く透けて更に色鮮やか。ローマ風呂サイコー! 岩本楼バンザイ!!

 部屋に戻ってiPadでゲームしながら"JIM BEAM"をチビリちびり。コンビニで買ったミニボトルだ。値段の割にいける酒だ。プラボトルだから携帯するには軽くていい。つまみはシソ昆布。最近、頭の薄毛対策でいろいろやっている。昆布摂取もその一環。家ではダシ昆布をつまみにするようになった。塩分摂りすぎかもだけど、最近なぜか血圧がいい調子だから、当分は昆布続投の予定。

 ゲームは基地の防衛対策し終えたところで切り上げ。時刻は22時ちょいすぎ。明日の朝食は8時半。その前にもう一度洞窟風呂に入るつもりで、7時にスマホのアラームセット。これで布団に入ってアニメみながら、いつ寝入っても大丈夫。

 翌朝目が覚めたのはアラーム直前。スマホの睡眠アプリを見ると、入眠22時40分で、起床6時50分。睡眠時間は約8時間で、睡眠スコアは84点だ。なかなかいい点数。ってことはよく眠れて体調いいはず。されば、目覚めの洞窟風呂だ。

 予想はしていたが、当然のごとく風呂には誰もいない様子。脱衣場から一旦外に出ると、さすが寒い。急いで湯船にザブン。湯に浸かりながら細長い浴槽を中央くらいまで進む。すると底に何やら黒い塊が。なんとサッカーボール大の石が落ちているではないか。その周りには砕けた小石。おそらく天井から剥がれ落ちたものだ。それっぽい跡も見える。手の届きそうな高さではあるが、こんな大きな石が頭に当たったら大変である。

 身体が温まったところで早めに湯から上がり、フロントにその旨を報告。さぞ慌てるかと思いきや、驚く様子もなく、平然と「ありがとうございます。あとから担当に連絡しておきます。」との返事。いやー、その反応のなさにこっちがびっくりである。客商売としてその対応どうなのって感じ。聞いてみると、頻繁ではないものの、たまに落石があるのだそう。天然の岩石を掘ったっていう証といえばそうだが、なんとも物騒な風呂である。けが人が出ないことを祈る。

 時刻は7時半。朝食まで1時間ある。部屋に戻ってiPadで江の島の観光情報を再確認。行きたいのは中津宮と奥津宮くらい。足が痛くならなければ弁天橋も往復しておきたい。あとは土産を買って帰るだけだ。そうこうしている間に、朝食の電話。さすがに部屋食ではなく、1階の食事処へ。すでに十人余の先客が。別の部屋でも食べてるようだから客は結構いたってことだ。よくぞ風呂を独占できたものよ、と感心。席について朝食をいただく。江の島特産のしらすを使った小鉢が数品と焼き魚など。ごはんも美味い。完食。

 帰り支度をして、9時30分にフロントへ。支払いはJCBのクレカのつもりが、VISAか現金しかダメだそう。そういえば宿のサイトで見たような。財布の中には大きいお札が数枚入っているはず。数えるとぎりぎりセーフ。よかった。一応、近くに郵便局のATMがあるらしい。念のため引き出しておかないと土産が買えない可能性が。

 話が逸れるが、実は、10日ほど前にブーフーウーの飲み会があって、3軒ほど梯子。その折に2番目に行ったカラオケスナックの中で財布を落としてしまったのだ。店のママが気づいて追いかけてくれたらしいが、すぐに別の店(3軒目)に入っちゃったから追いつけるはずもなく、、、自分が財布がないことに気づいたのはその3軒目。1軒目の店で財布を出した覚えがあるが、2軒目目では全額じゃんけんに負けたM下さんが払ってくれたから財布には触っていないはず。となるとおそらく忘れたのは1軒目だ。その時はそう思い込んだ。ないものはしゃあない。3軒目の支払いもM下さんに一任。ごち。財布失くしてもご機嫌で帰宅。酔いから覚めた翌日が大変。1軒目の店には昼前に連絡が取れたが忘れ物はないとのこと。思い込んでいただけにかなりショック。2軒目のママにはまだ連絡が取れない。1軒目にないとなると、どこで紛失したかわからない。午後の3時近くまで警察への届出とクレカやらETCカードやらの利用停止の手続きに大わらわ。クレカ再発行には10日前後かかる。今回の旅行に間に合ったのはJCBのみだったって次第。ETCも奥方のを借用中。まあ、自業自得なんだから、しゃあない。ちなみに、2軒目のママと連絡が取れたのはその夕方。とりあえず、お財布見つかってよかった。

 話を江の島に戻す。何とか岩本楼の支払いを済ませてチェックアウト。荷物は預かってもらって、江島神社巡りへ。昨日は仲見世通りはなかなかの人混みだったが、この時間は人もまばらだ。階段を上って辺津宮へ。昨日も来たが、やはり上り階段はきつい。境内に設置されたベンチで一息。本殿の隣の社務所で若い巫女さんがお守りを売っている。お守りの種類が豊富で迷ったが、お財布無くさないよう祈念して弁財天のカードのお守りを3枚(家族分)購入。これで手持ちの現金ほぼなくなった。  

 次の中津宮は「サムエル・コッキング苑」の近く。若干の坂はあるが比較的平坦。ほどなく到着して参拝。そして、途中「山ふたつ」なるビューポイントを経て奥津宮。説明書きによれば鳥居は源頼朝の寄進だそう。 これで江島神社巡りは完了。帰り道はほぼ下りでスイスイ。途中で防衛費関係で作った立派なトイレの個室で一服。ウォシュレット付きなのはありがたい。すっきりしてさらに快調。今のところ足の痛みもなく、これなら弁天橋往復も余裕かもだが、念のためゆっくり歩く。向こう岸に着いたら、橋をバックに江の島全景の写真を撮って即Uターン。参道沿いの郵便局に立ち寄りATMで引出。手持ち不如意はこれで解消。

 岩本楼で荷物を受け取ってあとは帰るだけ。その前に気になった「紀の国屋」の女夫饅頭と「とびっちょ」って言う可愛い名前の店でシラス釜揚げなどをお土産にゲット。全部クレカが使えた。

 駐車場の料金は宿泊客は24時間以内なら1500円。ちなみに宿泊しない場合は時間制料金。駐車券入れたとき、なんと8800円と表示されたが、宿の1500円券挿入で問題なく出車。

 昨日難儀した藤沢I.C.までは、今日はナビが広い道を案内。あとはJCTの分岐に注意して高速道路をそのまま戻るだけ。「鳩サブレ」を土産に頼まれていたので途中のS.A.で探したが、取り扱っていないそう。代わりに「ひよ子サブレー」と「横浜プリン」を購入。

 帰りのBGMはガーシュウィンとペールギュント。ハマショーはつい合唱してしまい、疲れるから遠出の際は当分お預けにする。ドライブは順調。14時ちょっと前に無事我が家に到着。

 次回4月は信州・湯田中温泉「よろづや」だ。桃山風呂が文化財であり名宿として知られている。来月も楽しみだ。

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 途中の昆布や財布の話が長くてハラハラしたけど、なんとか今回で書き終えたね。お疲れ様でした。ご主人💖
 ところで、財布失くしても動じないところはさすがご主人様、豪傑だね、、、なんて言うわけないよ。今回は無事お財布が戻ってきたからよかったけど、お酒はやっぱり控えなきゃね💕  

👀画像の引用元:  冒頭、3、4、6、8番目の画像は岩本楼公式HP。9番目の画像は藤沢市観光公式HP。
             

2025/03/22

温泉ひとりたび日記 第5回「江の島」2025.3.17-18 (前編)

 

 こんにちは。ナッツとココです。今回は江の島へ行ってきた旅日記だよ。江の島といえば、人気観光地。江島神社をはじめ、島全体がパワースポットなんだとか。ご主人はパワーもらってこれたのかな。岩本楼のローマ風呂も相当楽しみにしていたしね。

 今回は脱線しないで日記書いてるのかな。前回の湯河原温泉の日記は長すぎだったよ、ご主人💕

 フォトギャラリーと合わせて読んでね。

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温泉ひとり旅 

第5回「江の島」

 江の島は20年前くらいに家族で行って以来。その時は電車好きの子供を「江ノ電」に乗せる目的もあり全行程が鉄道利用だった。車で行くのは今回が初めて。江の島までの道程は約170㎞。新東名、東名、圏央道及び新湘南バイパスで藤沢I.C.まで高速道路で、残り数キロが一般道。ネット情報だと運転時間は正味2時間30分。昼食休憩を入れて約3時間強。宿のチェックイン予定は15時だが、折角の江の島。天気もいいので、宿に入る前に少し観光もしておきたい。ということで13時ころの到着を目指して10時に出発。

 最近は新東名高速道路でも時速100キロ未満で安全運転。左レーンのトラックの後ろについて走ると楽なのがよくわかった。以前なら左レーンを走るなんてこと、まずなかった。激変である。BGMも落ち着いたクラシック。ドヴォルザークとビバルディで。

 渋滞もなく駿河湾S.A.で早めの昼食。もはや定番の”かけそばとかき揚げ”。その後もナビのおかげで数か所のJCTを間違わず進行して藤沢I.C.を出るまでは順調。ところが高速を降りたところで工事中。ナビの案内どおりに進めない。少し走ったところで「江の島方面」という道路標識発見。でもナビは反対(戻る)方向を案内している。少し悩んだが道路標識を信用することに。ナビも観念してその先を案内しだしてくれた。が道が狭い。数キロで到着するはずが、なかなか着かない。ナビ画面の到着予想時刻も少しずつ遅くなっていく。そういえば昔、旅先で借りたレンタカーで10分程度で着くはずの目的地に、ナビの案内でかなり遠回りさせられて1時間近くかかってしまったことを思い出した。不安だがナビに頼るしかない。幸い数分後に狭い道を抜けて広い海岸通りに出ることができた。ナビ様、ありがとう。

 右前方に江の島に渡る弁天橋(江の島大橋)が見えてきた。車も多いが、歩行者も多い。今回お世話になるのは「歴史と伝統の宿 岩本楼」。江島神社の参道沿いにあるため車が入れない。少し離れた有料駐車場に止めるよう言われている。橋を渡り終えて参道入り口を少し通り過ぎたところで駐車場の看板発見。時刻は13時30分。予定よりちょっと遅れたが無事到着。

 駐車場で一息ついたところで、とりあえず江島神社に向かう。身軽にショルダーバッグだけ携行。参道は仲見世通りというらしいが、かなりの人混み。ここでも外国人が目立つ。特に欧米系の。春休みだから大学、高校の学生も多く、名物の”タコせん”を齧っている。タコせんを売っている店はどこも店先に10人以上の行列ができている。数十分から1時間待ちらしい。ご苦労なことである。

 仲見世通りを抜けて、鳥居までくると人混みが大分少なくなる。階段を登り切れば江島神社の「辺津宮」。その先に「中津宮」。さらに行くと「奥津宮」がある。「辺津宮」までの階段で既にそこそこの息切れ。辺津宮は参拝者も多く、巫女さんも行列の整理。参拝後、途中の展望台で眺望を楽しみつつ、「サムエル・コッキング苑」に到着。無料開放されている植物園を一回り。そろそろ15時近い。中津宮と奥津宮は明日にすることにして坂道を下る。下りでも結構足に来る。駐車場までが遠く感じる。こんなことなら先に荷物を預けておけばよかった。足がヘロヘロになりながら、駐車場から荷物を持って宿の門に到着。

 岩本楼の参道に面した門柱や看板は一見地味。賑やかな店に気を取られていると見過ごしてしまう。だが、よく見るとなかなかに趣がある。なんと宿の起源は鎌倉時代、奥津宮の別当院の宿坊に遡り、現在まで五十代続いているという。歴史と伝統を謳い文句に掲げるのも頷ける。

 フロントでチェックインして本館2階の部屋へ。10畳プラス広縁。内装も綺麗。あいにく薄く雲がかかっていて富士は望めないが、窓一面に青い海(湘南海岸)が広がっている。そのとき部屋まで案内してくれたおじさんから予想外のショッキングな一言。風呂はローマ風呂と洞窟風呂の二つ。時間制で男女入れ替え。そこまでは問題ないが、なんと男はローマ風呂には20時から22時30分の間しか入れないというのだ。今回は文化財のローマ風呂に入るのが一番の目的。夕食時に酒の飲み過ぎで翌朝まで爆睡なんてことは絶対許されなくなった。ちなみに時間制は日によって変わるらしい。しゃあない。気持ちを入れ替えよう。

 とりあえずビールを飲もう。最近のお気に入りは「SPRING VALLEY 芳醇ラガー」っていうやつ。今回は、出発時に、家の近くのファミマで購入済み。さらにセブンで「香るエールズ」も購入して準備していたのだ。前回は買い忘れたからね。飲み過ぎは厳禁だから、SPRING VALLEYの350ミリ缶1本だけにしておく。やっぱりうまい。

 さて、風呂だ。今の時間で入れるのは洞窟風呂。天然温泉ではないがローマ風呂と同様に洞窟風呂もこの宿の売りの一つ。浴衣に着替えて直行。脱衣場から一旦外に出て、いかにもって感じの扉を開ける。湯気と薄明りではっきりと見えないが幅5,6メートル、奥行き20メートルくらいだろうか。これは確かに洞窟だ。床はタイルだが、それ以外は天然の岩盤のようだ。ところどころはモルタルのようなもので補修してある。洗い場と浴槽の間に岩?の壁があり奥に行くとさらに狭い。圧迫感がある。閉所恐怖症の人は無理かもしれない。一番奥に弁天様を祭ってあるらしいが、暗くてよく見えない。湯温はちょうどよく、湯船に浸かりカラオケ数曲歌ったところで、次の客が来た。身体も温まり、洞窟の雰囲気も十分楽しんだので、そこで退出。

 部屋に戻り、「香るエールズ」を一気にゴクゴク。窓の外を見ると、雲が晴れ富士が薄く見える。防波堤に若者たちがたむろしている。夕日を待っているらしい。スマホでビデオ録画すると潮騒と共に、若者たちの声が驚くほどはっきり聞こえる。しばらくして、若い仲居さんがお茶を持ってきてくれた。時刻は16時30分。最初に部屋に案内してくれたおじさんには夕食を18時でお願いしたが、まだ1時間30分もある。聞いてみると30分くらいは早めることが可能とのことでお願いした。夕食まではiPadでゲームだ。


 夕暮れが近づくにつれ、富士のシルエットがはっきりしてきた。日もだいぶ赤みを帯び、空と海を染め始めている。堤防の若者の人数が大分増えた。歓声を上げている。この景色を見れば興奮するだろう。正直言って、ここまでの景色は期待していなかった。絶景だ。

 ちょうど、仲居さんが部屋出しの夕食を準備し終わったときには夕暮れのクライマックス。最高の景色を見ながら宿自慢の料理とお酒を堪能。ちなみにお酒は宿おすすめの「湘南ビール」と地酒「天青 風露」「天青 吟望」。いくら美味しくても、ローマ風呂まではしっかり自制。よく我慢できました。

さて、いよいよ、ローマ風呂だーっ‼


                       つづく


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やっぱり後編に続くんだね。今回は夕食が終わったところまでは進んでいるから、前回よりはハイペースかも。次で完結しそうだね、ご主人💖

👀画像の引用元:  6番目(洞窟風呂)の画像は岩本楼公式HP。写真だと明るそうだが実際には薄明りでほの暗い。
             
フォトギャラリーも見てやってね


2025/03/20

フォトギャラリー(2025.3.17-18  江の島)

 

         江の島

江の島弁天橋

江の島弁財天仲見世通り

江島神社 辺津宮

江島神社 中津宮

江島神社 奥津宮

龍宮(わだつみのみや)

江の島ヨットハーバー

サムエル・コッキング苑




山ふたつ


岩本楼


岩本楼ローマ風呂(国登録有形文化財)




夕景(岩本楼本館から富士山を望む)





以上、温泉ひとり旅にて






























温泉ふたりたび日記 「箱根湯本 萬翠楼 福住」2025.7. 6 - 7 (後編)

    こんにちは。ナッツとココです。 いよいよオーラスの萬翆楼見学だね。  通常は15号室のみの見学だそうだけど、今回は宿の予約の時から文化財や建築に興味があるって要望していたから、その熱心さに応えて25号室と35号室も特別に案内してくれるんだって。  よかった ね、 ご主人...